2014年7月5日土曜日

知多半島の里山を行く。(南知多町内海四天王 )

 愛知県最大の海水浴場で知られる、南知多町内海には江戸時代末期に設けられたという内海の集落を四方から守る四天王が祀ってある。

 内海の町を中心に東西南北の里山に石像が祀ってあるというのだ。

 今日は自転車に乗って自宅を出発。里山を自転車で越えようという魂胆だ。

 まずは名鉄内海駅へと向かう。南風の吹く知多半島を南下するので大変なようだが、電動アシストのおかげで快調に飛ばすことができた。

 内海駅についてから内海中学校の脇を通って、北の多聞天が祀ってある持宝院方面に向かう。持宝院の寺には入らずに大きな寺の名前の書いた石柱の場所を左に進み、舗装された道の坂を上がるとじきに指導標が現れた。この指導標は手作りでなかなか趣があってよい。
この四天王を史跡として保存に尽力されている「きずなの会」の世話人の製作だろう。
 道は細い地道になり、ひとのぼりで多聞天の石像が現れた。

北の多聞天

  今日の安全登山を祈念して山を下りて東へ向かう。
  田んぼや小川のほとりのまっすぐな脇道をひたすら東へと向かう。
  ログハウスの喫茶店の右を山に向かう道があるので、向かっていくと小さい分かれ道にまたも手作りの道標が現れた。
途中に廃屋とか壊れた炭焼き小屋だろうか、そんなものが突然現れてびっくりさせられる。
炭焼き小屋は廃墟
女性の独り歩きには向かないような道だが、路面の状態は湿っぽいが格段に悪いという感じはしない。
 そんな壊れた炭焼き小屋の隣の小尾根のさきに、東方を守る持国天が祀られていた。


東の持国天
さて、一旦ログハウスのところまで戻り、どうしようかと思案する。
 このまま周りが田んぼだらけの内福寺川沿いの広い舗装道を街中まで戻って、利屋あたりから南の増長天を目指すのが早くて簡単だが、どうも普段のバリエーション魂がうずきだしてしまった。

 地形図を見れば、おそらく廃道に近いであろう里山の山中にあるいくつもの実線をたどって、なんとか西村あたりにたどり着き、そこから高峰山の北側に向かえないものかと自転車をこいだ。
 地形図を見れば山中に神社の地図マーク。結果的にはログハウスの喫茶店近くの神社の向かい側からコンクリート舗装の軽トラックがやっと走れるほどの山道に取りついた。

 この山道は、美濃や鈴鹿の林道のようで、本当にここは知多半島にいるのかと思わせる。内海の里山は結構山深い感じをさせる。
 山中の頂上あたりに祀られた神社マークの社で道を失う。地形図では道があるはずだが道型もなくうっそうと木が生えてしまっている。
 仕方がないのでいったん戻って別の道を見つける。西村方面へ行けばいいはずなので方向を確かめながら自転車を進めると道標が出てきた。ホッ!


 さっきの神社は熊野社だったのかな。
 ここで再度地形図を確認。北山方面は道が良い。西村方面は踏み跡薄く草ボーボーのようだ。
 えいやっ!と西村方面に自転車を向ける。クマの心配は皆無だがマムシが出てこないのを祈るだけだ。
  走り出せば多少の困難さもあるが走れないことはなく、竹林の中を行ったりして面白い。
 やがて作業小屋なんかも出てきたりして人の気配が感じられる頃道はどんどん下り出して、
西村の奥の山間の田畑に出た。
 さあ、ここ西村から利屋へと向かう。ここが今回の核心部か。途中こんな道標に気づく、向かうのは利屋谷というのか。


 この先で地形図にはあるが実際の道がないので迷ってしまった。二股のところを右に行かねばならないのだが、ハンドルにつけたスマホの地図ロイドが示すのは左に進んでしまっているのだ。
 要するに二股の右の道が廃道になっているのか、道が全くないのだ。あるのはミカン畑。

 まあいいかと進んでいくと道標に救われた。


 さらに道は地形図に道がないところをトラバースし始めた。とても自転車に乗っていけるようなところではないので、汗を噴き出させながら押して越える。やがてさきほどはなかった道と地形図上で合流したようだ。
 すると、見覚えのある高峰山への手書きの道標。今回は高峰山はパス。
 このあたりから道は下りになる。目いっぱい下って 再度地形図上の道と重なって大きな農業用水のため池に出る。
 この池の脇から再度上に向かう道があるので使うことにした。電動アシストの威力でずいぶんと思い切ったルート取りが可能になるので買ってよかった。

 コンクリートの湿った舗装道は上まで続き、なんとか旧フォレストパークへの封鎖部分に続く道に上がりきる。
  しばらく走ると南の守り神、増長天の手作り道標が見えた。
 
自転車を置いて、細い急な坂道を上がると増長天に会うことができた。


南の増長天

 木立の合間から風光明媚な伊勢湾が見える。



 ここから利屋まで一気に下る。標高100mぐらいの一気くだりだ。
 利屋から国道247号に出た。町は夏に向けての準備であわただしい。
 名鉄内海駅へ向かう太い道の一本西の道から吹越地区へ向かう。
ここには岡部城という城があったらしい。ピークの小さい広場には城跡の遺構とその説明板がある。




その城跡の奥に西の守り神、広目天が祀られている。


西の広目天
  
 本日の無事を感謝して一礼した。

 ついでにこの広目天を下りた道を北へ向かい、美浜町小野浦のバンガロー村に向かってみた。
 ここからひと山越えて美浜町最高峰老眼山へのアプローチをかんがえてみた。

 しかし今日の四天王のルートを歩いたら老眼山まではヘロヘロで無理かも。


 詳細は以下
南知多町内海四天王 | Garmin Adventures