2014年6月19日木曜日

【百名山】空木岳

【 日 付 】 2014年06月19日(木)~20日(金)
【 山 域 】 中央アルプス 空木岳 【メンバー】 単独
【 天 候 】 晴れのち曇りのち雨のち晴れのち曇り
【 ルート 】 自宅4:30==6:50菅の台バスセンター7:15==7:45しらび平8:00++8:07千畳敷駅8:30--9:00極楽平--11:05檜尾岳--12:40熊沢岳--14:05東川岳--14:30木曽殿山荘冬季開放小屋(泊)        木曽殿山荘5:45--7:15空木岳--7:45駒峰ヒュッテ--8:10駒石--9:40大地獄--10:20マセナギ--11:40林道終点--12:50菅の台バスセンター
  
 雪解けの声もちらほら聞こえてきたので、近場の中央アルプスに出かけてきました。
  梅雨時の晴れ間を狙って卓越天気予報ともにらめっこしながら、前夜に出かけることに決めた。

 台風崩れの低気圧の影響がどうなるか心配されたが、ちょうど夜中に通過するようでそんな情報も頭に入れての早出となった。
  駒ケ岳ロープウェイは19日で新しいゴンドラに代わる作業のため、運行はこの日が最終日となる。28日のリニューアル運行まで休業というわけだ。
 
  菅の台バスセンターに隣接する駐車場に車を入れる。駐車料金は500円。何日でも500円のようだ。
  切符を買ってバスを待つ。総乗員20名にもならないぐらいだろうか、わけもなく先頭に並ぶことができた。とてもシーズンまっただ中では考えられない空きようだ。
  古いゴンドラとも今日が最終日とあって、マニアもいるのか登山者は半分ぐらいと見受けられた。その登山者のリュックを見るに木曽駒ケ岳方面がほとんどだろう。
  ゴンドラを降りて空木岳方面、極楽平へと足を向けたのはやはり僕一人だけであった。この時点から翌日10時ころまで天涯孤独な一人旅となる。
  千畳敷カールにはたっぷり雪がある。軽アイゼンとダブルストックで腐った雪をとらえながら、滑落したらあのあたりで止まるかなと下を見ながら、30分ほどで急斜面を無事に上りきった。結局アイゼンを使ったのはここだけであった。最後はトラバース気味に島田娘の北の雪のない小尾根上部に取り付いた。夏道から200mほど南に上がったようだ。
 DSC02421.jpg 千畳敷カールから極楽平を目指す  木曽駒ケ岳、宝剣岳を眺めながら天気の良いのに感謝する。千畳敷で別れた人たちが小さく見える。

  どうでもいいことだがホテル千畳敷は名鉄グループが経営しているようで、株主優待で20%割引で泊まれるらしいので、食指が動いているのだが、株で大滑落した経験があるので思いとどまったほうがいいのかもしれない。サブプライムローンでやられ、リーマンショックでとどめを刺さされたが、アベノミクスでなんとか持ち直してきてはいるので、また悪い虫が動きそうだ。
  余談だが、山上ホテルでは女房と二か所宿泊すると約束している。美ヶ原の王ヶ頭ホテルとここなのだが、楽しみはどんどん先延ばしになってしまっている。
  おっと話がずいぶんとそれてしまった。m(__)m
 堂々した三ノ沢岳
尾根を挟んで三ノ沢岳が大きい図体をいつまでも見せている。思わず一の沢、二の沢、三の沢と数えてみるが同定できているだろうか。朝の晴れ間を喜んでいるのもつかの間に檜尾岳につくころにはすっかりガスにまかれてしまった、そのぶん足元の花を楽しむ。キバナシャクナゲやミヤマキンバイの花盛りだ。
  熊沢岳あたりから巨岩をよじりながらの尾根歩きが多くなってくる。ガスのおかげで高度感が無い分ビビりも少ないが、晴れていれば雄大な景色が楽しめたはずで残念。
  いよいよ雨もパラパラ降りだしてきた。急いで雨具を着る。予報より3時間ほど早く降り出した。あわよくば駒峰ヒュッテまでと考えていたがこの時点で心が折れた。
 DSC02446.jpg 熊沢岳が近づいてきた
  東川岳を越えると眼下のガスの中に木曽殿山荘が見えてきた。午後の2時半ではあるが今日のねぐらはここに決めた。 DSC02454.jpg 木曽殿山荘
  そうと決まればほかの登山者が来るかもしれないので、さっそくスペースの確保だ。冬季開放してくれているのは倉庫ということだが、一応二段ベッド風になっていた。
  アルファ米とレトルトカレーとサンマの味噌煮と菊正宗のパック酒が晩御飯。4時ごろの食事を済ませるころには風が強くなってきた。ガスが小屋の前を飛ぶように流れていく。 DSC02459.jpg 冬季開放小屋  トタン屋根にたたきつけるドーッという雨音で目が覚める。風もゴーゴー吹いていた。12時ごろだろうか。真っ暗闇でたった一人の小屋では心細いがストイックな自分に苦笑いもする。  まさに暴風雨になってきた。明日は停滞したほうがいいかなとの思いがよぎった。幸いDOCOMOは通じている。卓越天気予報を信じてうつうつとしていると、風雨の音も収まっていったが、今度は寒さで目が覚めた。
  シャツの上にインナーを一枚着てその上にフリースを着て、シュラフはモンベルの#3、さらにシュラフカバーだが寒かった。歯がガチガチするほどではなかったがシュラフの選択がちょっと失敗だったかなと思う。寝返りする度に目が覚める。よく寝ているのかいないのかよくわからないまま一人っきりの木曽殿山荘の一夜を過ごした。
朝はご来光を拝めるほどに天気が回復していた。
 
  喜びもつかの間、歩き出すころにはすぐにガスに包まれた。
  空木岳への急な登りが始まる。ごつごつとしたピークを数回越えてやっとこさ山頂を踏んだ。ガスで50m先は見えないので岩の迫力がいまいちつかめない。それが残念ではある。

 さあ、池山尾根を降りよう。  
駒峰ヒュッテのテラスで空木の姿が現れるのをずいぶん待った、うっすらと山頂が見えたときにシャッターを押した。ガスが流れるのをどれほど待ったことか。
  駒峰ヒュッテも玄関口を開放してくれている、畳にして3畳ほどかな。
 DSC02490.jpg 駒峰ヒュッテから空木岳を見上げる  
  駒石のでかい岩を登れるかなと近づくと登れそうだが、一人なのでやめておいた。たまにへんな虫が湧いてくる。
  池山尾根の登山道は何回も付け替えられているようで、なんで尾根行かないのとか思ったりする。トラバース気味に行って尾根に復帰するとそこには薄い上からの道が下りてきているところが多い
  そこには幹が数本倒してあって封鎖していたりする。まあ、わざわざそんな道を行くつもりはないのだが、付け替えた理由など考えるのも面白い。
  池山尾根を使って空木へ日帰り登山の人と2人すれ違い、空木平避難小屋泊の単独を追い抜いた。今回会った登山者はこの3人のみ。
  道が険しくなってきたらそこは大地獄、小地獄だった。ここも道の付け替えがある。安全なほうへの誘導がしっかりされていて、登山道を管理する人たちに頭が下がる思いだ。
  シラビソが多くなってきたころ池山分岐の水場についた。立派な登山道をダラダラ下るがこれが結構長かった。
  やがてスキー場の脇を下ってアスファルト道に出た。菅の台バスセンターへの道を一本間違えてインター方面に15分ほどロス。今回の唯一の道迷いはアスファルト道でやっちまった。
  菅の台近くのこまくさの湯に立ち寄り、疲れをいやす。そのあと、喫茶店風の「ガロ」でソースかつ丼を堪能した。ここのソースかつ丼はコロッケ大のヒレカツが四枚、大きなお椀の山盛りご飯の上にキャベツの千切り、さらにその上に四角錐のピラミッドのごとく件のヒレカツが乗っている。お椀のふたがまるで帽子を阿弥陀にかぶるがごとく収まっていないのである。
  1300円ではあったが、食べきれないほどに満腹になった。ソースかつ丼では有名な店らしい。
 さあ北岳のキタダケソウがいいらしいので、次はここに行きたいけど行けないだろうなきっと。

GarminコネクトのFujiiHiroshiの空木岳詳細

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